おしらせ

ハムの作り方について

ハム、とは基本的に塊のブロック肉を塩漬け、味付けして燻煙、加熱等で仕上げた商品です。HPの製造工程にも写真がありますが、自家製のソミュール液(ピックル液とも言います)に漬け込むことで味をしみこませて、熟成させていきます。私たちのソミュール液には、様々な野菜とスパイスがドイツ岩塩、藻塩、黒砂糖と一緒に溶け込んでいます。原料のお肉に味を付ける、というよりは肉の旨味を引き出して香りや風味を付ける、というほうが正確です。原料肉に直に液体を注入する方法もよくとられています。その方法だとダイレクトに味付けができるうえ、熟成の時間もかかりません。色々な味付けができるメリットがあり、将来的には試してみるのも面白いと思っています。また保水剤と一緒に注入すれば1kgのお肉から1kg以上のハムが出来上がり、そういうハムは食感がかまぼこのような練り製品に似てくるので同じロースハムでも、食感が大きく違ってきます。注液(インジェクションと言います)とは違いますが、アイスピックなどで肉に穴をあけてソミュール液の浸透を促す作り方もあります。ダイレクトに味付けする点では似ていますが、ゆっくり漬け込むことで熟成を進める作り方とは根本的に違います。どちらがいいかではなく、あくまでも製法の違いです。合わせ技もありでしょう。色々な作り方があるのは面白いことです。

私たちの今の作り方は時間がたつにつれ香りが立ってくるので、熟成が進んでいるのが確認できます。時間をかけて熟成を見守る工程なので基本的に難しいことはありません。ただ、ご家庭でやろうとすると温度管理がネックになります。開け閉めが多く温度差の変化が大きいのはよくありません。ゆっくり、静かに寝かせるのが大切です。熟成が早く進むときもあれば、いつもより遅いときもあります。いい感じを見極めて熟成を終わらせ、次に塩抜きの工程に移ります。

話が長くなりそうなので、この先の工程はまた今度にしたいと思います。