お肉について
原料のお肉は100%岐阜県産の豚肉を使っています。ドイツでは豚肉100%のソーセージは少なく、牛肉を混ぜ合わせたものが多かったです。日本では高価になってしまいますが、将来的にサラミなんか作れたら面白いなーと思っています。
ソーセージの原料は、精肉した後の残りだと思われている方もいると聞きました。私たちは基本的に1頭買いなので、1頭からロースとバラ肉を2個づつ取ったらあとは全てソーセージの原料になります。ロースもバラ肉(ベーコン用)も中央の一番良い部分だけをハム、ベーコン用に使うため、その前後はもったいないですがソーセージにします。ショルダーロースもモモ肉も全てソーセージなので、確かにもったいないです。贅沢な作り方をさせてもらっていますが、だからこそ安易に添加物に頼らず自然なおいしさを追求しています。逆に言えば素材がいいから、お肉が美味しいからこそ出来るし、美味しいお肉なのに添加物に頼ったらお肉に失礼だと思っています。
お肉も部位によって性格が違うため、カットしながら計量して配合に合うように分けていきます。1つのソーセージの中でも役割の違うお肉たちの配合があるんですよ。ドイツでは豚肉も牛肉も性質によって5段階ほどに区分され、それぞれどの段階で何%配合するか決められています。私たちは豚肉だけですが、同じように性質で分けて配合を決めています。
今の配合の比率にたどり着くまでに長い時間がかかりましたが、苦労のかいあってリン酸塩や乳化剤にたよらずプリプリした食感を出すことができました。
豚肉はもともとビタミン、ミネラルが豊富です。特にエネルギーの代謝を促すビタミンB1は、栄養価の高いうなぎや牛肉よりも多く夏バテ防止や疲労回復には効果が大きいのです。だからこそ余分な添加物は使わない。これが私たちのこだわりです。